PEACE OF BREADのDVDRの売上募金報告
4/2のSENSELESS RECORDS企画の東日本大震災のベネフィットライブで販売させていただいたPEACE OF BREADのDVDRの売上金(¥40,000)の募金報告は下記になります。DVDRのインナーには特定非営利活動法人(NPO法人)ワールド・ビジョン・ジャパン社を通じて募金と記載させていただきましたが、勝手ながら変更とさせていただいたことにお詫び申し上げます。

【目的】津波の被害に加えて、福島第一原発の事故により、避難所への長期的な避難生活を余儀なくされている被災者の方が現在も多く避難している福島県いわき市への支援物資提供。

【内訳】レトルトカレー 565個の購入費用

【結果】福島第一原発の事故により避難生活を送っている20km圏内の浪江、双葉の方が数多く避難している中央大南小学校に届けることが出来ました。
福島県いわき市と言えば、これまで訪れたことのない街だった。これまで、いわき市といえば知っていたのはNOBODYSのマコとグンジの出身地であり、リリースをしているVELOCITYのメンバー3人の出身地ということだけだった。

地震発生後、連絡がとれたVELOCITYのメンバーからいわき市の現状を聞いていたし、彼らの地元町「四倉」、「江名」、「小名浜」という町も津波の被害にあった。さらに皆さんご存知の通り福島第一原発の事故により、避難所への長期的な避難生活を余儀なくされている被災者の方が大勢いるという状況も知っている。加えてNGOやNPOのボランティア活動を見ても、やっぱりマンパワーの問題もあるから岩手県、宮城県での活動が中心ということも知っていたので、何か出来ることはないかと考えていた。

リリース作品の売上で預っている募金先は変更はしないけど、PEACE OF BREADのメンバーには事前に4/2のライブ会場で販売したDVDRの売上は、震災のチャリティーへ使用することは賛同してもらっていたし、使用方法を変更することの許可も得ていたので、支援物資提供へと切り替えさせていただきましたというのが変更理由です。当日DVDRを購入してくれてインナーに記載してあることと違うじゃないかと不快に思う方がいたらごめんなさいとしか言いようがないです。

東京にいても正直、福島第一原発の動向怖くて気になります。その福島第一原発の避難勧告が出ている30km圏の近くで避難生活をしている人思うとね、上手く伝えられないですけど。というような状況から判断して支援物資を運ぶことにしました。

いわき市のホームページを見て災害対策本部救援物資担当へ連絡をしたところ、避難生活は長期化になるから、缶詰やレトルト食品のような保存食が必要。ただし、搬入してもらうことが条件ということだった。問題ないっす行きますからということで、AGAINST THE GRAINのブラッキーに行ってくるわと伝えたら、俺も行くわとなって二人で早速都内のスーパーを何軒かはしごして、在庫ある限り、また購入制限の範囲で565食だけは確保できた(今回、何度かこのように物資の確保で動いていて、仕方ないことだけど、事情を説明してもまとめ買いの理解を得られないお店はあるんだよ。お店の判断もわかるけど。唯一、前回子供用おむつを探しているときに理解してくれて、売ってくれた薬局のレジ打ちのおばさんに出会ったときはうれしかった)。

でもね、市に持って行くと電話で話してしまったけれども、いわき市役所の状況を市民のblogをチェックすればするほど、市に提供することが果たして正解なのかなと正直前日の夜は悩んだ。回答が出せなかったから当日の朝、先日物資の確保に微力ながら手伝わせてもらったNGO団体JENに電話して、現地で活動している人がいるか?ということといわき市の状況を相談してみてました。そうしたら、JENも人が足りなくて、まだいわき市には行けていないから、現地でボランティア活動をしている人に連絡して動いたほうがいいのではというアドバイスをもらった。VELOCITYのギターのかっちゃんから教えてもらった彼の後輩で現地で活動をしている浅野くんに連絡してみたら、いつでも準備オッケーなので一緒に避難所を直接回り欲しいところにあげてくださいと、それは本来したいと思っていたことだったから浅野くんに連絡して本当に良かった。

これから実際に見てきた状況日記を記載しますが、本来は記載するかどうか決めてはなかった。でも浅野くんが、原発が安心出来るようになっても復旧には一人でも多くの人に現状を知ってもらい協力してもらうことが必要なので、写真も掲載してblogに書いてということなので、撮影した写真も掲載しています。

見たくない人もいると思うので、読んでくれる方は下記のRead the rest of this entryクリックして読んでください。
いわき市へ向かう常磐道はいつも通りと全く変わらない光景だった。茨城県に入ってからは、震災の影響で壊れた日本家屋に簡易的な補修工事をしていると思われるブルーシートを屋根にかけた家が目に入るようになってきた。それと日立を過ぎたら車減ったかな。福島県に入ると、道路も補修工事を終えたと聞いていたものの、段差がかなり出てきて、スピードを落とさないと段差でハンドルを取られる状況になってきた。でも落とさないけど。


いわき中央インターで高速を降りて、市内に向かう光景は正直普段と変わらない街並みだった。けれども、歩いている人は少なく、歩いていてもみんなマスクをしていたり、数多くの自衛隊の人の姿があり、やっぱりここは原発から近いところだなということを実感させられた。

浅野くんと出会い、早速まずはVELOCITYのかっちゃんの地元である四倉に向かった。市内の中心から離れて海に近づいた通りに入った瞬間、全壊した家屋、津波が運んだ砂や木が今回の津波の怖さを物語っていた。浅野くんは「この辺はまだそんなに酷いところではないんですよ。あの通行禁止の先は、がけ崩れになってましてね」と、さらっと教えてくれたけど、俺らにしてみればこの光景だけで、テレビ画面からは伝わってこない恐怖が身にしみたよ。でも、ホントに彼の言うように本当に「まだいい方」だって後で思い知らされるんだけど。
早速、避難所である四倉高校に行ったところ、現在物資の窓口はいわき市役所の四倉支社ということで、そちらを訪れた。四倉は現在、地元の方が炊き出しを行っているということと、ガスが復旧していないので、他の地域で必要としているところに回してくださいという回答だった。ここには、湘南ナンバーの車も物資を持って訪れていた。彼らは水を提供していた。

四倉地域

続いて向かったのは、230名程度避難している方が生活している中央大南小学校。そうしたら、この避難所が原発から20km圏内の浪江、双葉の方が数多く避難している場所だった。避難者の人数も日々まだ増えていっているということで、可能であればカレー全て欲しいということだったので、もちろん提供させていただきました。当日は20人ほど増えて250名だった。皆さんのたった2回分の食事にしかならないけど、カレーだ!と喜んでもらえてなによりでした。すれちがう方がありがとうございますと言ってくれるのだけど、俺らの方こそありがとうございます。頑張ってください。また協力させていただきますとしか言えなかった。

中央大南小学校

その後、浅野くんに実際にいわき市の状況を見ていってくださいということで、案内してもらった。
まず向かったのは、観光スポットで有名な小名浜港。津波に流されたのが一発で分かる車が至る所に。全壊してしまった家の数々に、津波で流されてきた色々な物。海は転覆した船から流れでたオイルの匂い。完全におれの知っている多くの観光客で賑わっていた小名浜港じゃなかった。

小名浜港周辺

続いて江名、豊間、薄磯と回ったんだけど、言葉を失うってこういうことなんだと感じた。薄磯で、浅野くんが津波の時間って幼稚園や小学校の下校の時間だったんですよね。自分も子どもいるので辛いです。と言っていたけど今回の津波って本当に多くの大切なものを奪っていったんだよね。特に薄磯は2Fまで津波の高さがあったことを確認できた。クロネコヤマトはこの状況の中、配達をしていて驚いた。届けたいんだなと思うと感動した。

江名、豊間、薄磯周辺

今回、突然訪れたにも関わらず案内してくれた浅野くん本当にありがとう!当日は浅野くんが案内をしてくれたけど、VELOCITYのジャケのアートワークをしてくれた根本くんもともに活動している。彼らは本当にかっこよかった。彼らが言っていたことだけど、普通の生活が出来る人は自粛自粛はしないで欲しいと。逆にこういう時だからこそ、花見も例年以上にでっかくやって欲しいし、ライブも普通にやって欲しいと。自粛されることを耳にするだけで落ち込んでくると。楽しい話を聞いて復旧についてもがんばろうって気持ちになりたいと。

被災地は復旧までにかなりの時間がかかる。今だけじゃなく出来る限る出来る範囲で出来ることを続けたいと思う。

最後に、最初に物資を持って行くと約束した市には、突然変更したことをきちんと謝罪に行ってきました。直接避難所に届けてきた旨説明したところ、届けに行ったことに対するお礼も述べていただきました。現場で作業している人は気持ち一緒で頑張っているんですよね。市に届いている救援物資たくさんあったから、市の偉い人がリーダーシップを発揮して、早く必要なところに必要な物資が届くといいなと思います。というか、まずは一日も早く避難が解除になることを願います。

募金に協力していただいている皆様この場を借りてお礼申し上げます。みなさんのご協力がなかったら出来ないことですので。
本当にありがとうございます。

救援物資が必要な避難所へ誘導してくれ、その後いわき市の街を案内してくれた浅野くんのblog
TICK x TOCK blog: http://blog.tickxtock.com/


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