Kerrang誌に掲載されたPOHGOHのインタビューが興味深かったんで対訳してみた。現在の彼らの状況が少しは見えてくるかもしれない。

「THE UNDERGROUND SOUNDS OF AMERICA: POHOGOH(One of the great late ’90s emo bands returns with its first new album in 20 years.)」

「米国のアンダーグラウンドサウンド:POHGOH(偉大なレイト90’sエモバンドの1バンドが20年ぶりとなるニューアルバムと共に復活)」

世間に見逃されているロック、メタル、パンク、ハードコアバンドに焦点を当てた米国のアンダーグラウンドサウンドシリーズの最新記事へようこそ。毎週、バンドのメンバー1人に普段のインタビューととは異なる5つの質問をしている。

過去15年、「エモ」ってフレーズはFALL OUT BOYとかMY CHEMICAL ROMANCEに至るバンドまで全くお構いなしに「インディーロック」って言葉を使い回されている。だけど、90年代後半に当時リアルタイムでアンダーグラウンドなパンクシーンを支配したポスト・ハードコアを好んでいた奴らは本質を理解出来ているはず。彼らはPOHGOHはもっともエモ権威のあるバンドの一つだってことを知っているから。

フロリダ州タンパの4人組は94年から98年の僅かな活動期間に1枚のアルバムをリリースしただけだった。けれどもその唯一のアルバム”In Memory Of Bab”と数えられるほどのシングルやスプリット作品、コンピ提供曲のインパクトは何十年にも渡って繰り返し広まっている。このバンドは過去の音楽を懐かしむポッドキャストや、音源蒐集家たちや、回顧的プレイリストや、ジャンルの再評価などで定期的に注目を集めている。

ボーカリストでありギタリストのSusie Richardson Ulreyは2001年に多発性硬化症と診断され、彼女にとってここまでは決して簡単な道ではなかった。彼女はそれ以来車椅子の生活でその病気とずっと戦っていたのだけれど(これまでは完全勝利!と言えるだろう)、ミュージシャンとしてはアクティブで他のバンドをやっていた。旦那さんでもありPOHGOHのメンバーだったKeithとREC CENTERをやっていたし、そしてそのKeithと一緒にNew Granadaというレーベルも現在進行系でやっている。

けれども、彼女の音楽のキャリアのどれもがPOHGOHの20年前にリリースされた1stアルバムに続く2ndアルバムのリリースを待ち望まれていたことよりも重大にはならなかった。9月7日にリリースされる”Secret Club”は歌詞の上では病気とともに生きる浮き沈みのある生活を描いているが、バンドが展開するビタースィートな音の基盤を築き上げられた素晴らしい作品だ。

POHGOHのファンがニューアルバムをいらいら待っているみたいなので、エモと言われる音楽が好きでこのバンドを知らない人ってのは犯罪だと思うんで、Susieに昔からのファンと新しいファンに向けていくつか質問をしてみた。これが彼女の回答です。

1. もしPOHGOHの曲から1曲を選んでって言われたら、バンドのことを知らない人に向けて最も導入編としておすすめする曲はなんですか?

恐らく”Friend X”(Deep Elmの日記の第一章「What’s Mine Is Yours」収録曲)かな。この曲はいつだってお気に入りで、私達の曲で一番知られているし。このコンピは明らかに私達のことを聴いてくれる人を増やしてくれた。何年にも渡って、私たちにメッセージやメールを送ってくれたり、SNSのポストにこの曲が自身の生活にとって重要だったのか書いてくれたりしている。それが心にあって、私達も歌詞も音楽的に共鳴してると思ってる。だから最初には良いかなと。それに私達の曲の中ではゆっくりな曲の一つで、クラッシックとも言える爆発して静かになってまた爆発するアレンジのムードある曲だし。

2. あなたに大きな影響を与えた5バンドもしくは5人は?

1. Juliana Hatfield

2. Ida

3. Versus

4. Superchunk

5. Velocity Girl

(注:Susieは曲名まで挙げてないので勝手に俺が挙げられてた5バンド(人)の好きな曲を貼り付けてます)

3. アルバムの歌詞はあなたがここ2、3年の間に多発性硬化症により直面したいくつかの障害について集中しているように思います。今、あなたが曲を書いてるプロセスは90年代後期に作曲をしていた時とどんな違いがありますか?

若かった頃は歌詞の内容はもっと表面的だった。その時の私にとっては重大で大切なことだったと思うのだけれど、振り返ってみると本当に何に直面していたときなのか全く思い浮かばなかったわ。そうすると、誰がわかるのかって?今の私の人生において、ソングライティングは毎日私が迎えている感情を通してだから自分のはけ口にもなる。治療的でもあって、私に与えられた大きな贈り物の一つになっている。

4. 車椅子でツアーに出ることはかなりの挑戦だと思います。あなたが抱えている障害はステージ上や、スタジオにおいて、またツアー中においての強みってありますか?

計画を立てるのは大変ね。障害があるからパーキング的には良い場所だったり無料だったりするけど。携帯可能なランプ2つとキャンプ用の携帯トイレは持っていく。多分1つの利点は想像的にならなければいけないことかな?Keithはツアーをブッキングするにもアクセシブル(利用しやすい)な広めの配列を考えてくれている。彼は100%の意味でのアクセシブル(利用しやすい)が本当に必要なんだよって、プロモーターやライブハウスに教育してるの。
ここ6年間は週に2〜4回筋肉トレーニングをしている。体の機能(低い体重と反復動作)を現在のレベルで維持しなければならないから運動をしなければならないの。自分で思ってたよりも体力はあったことを発見した。だから、頑張れるの。以前は、世間知らずで大変だったらって考えると何にでも挑戦するのが怖くて。そのおかげで明らかにソングライターとしてもギタリストとしても、より頑張れる大きな自信になっているかな。

5. 今までにしたことで一番エモかったことってなんですか?

部屋を真っ暗にしていたるところにロウソクを灯してCUREの”Disintegration”を聴いたこと。15歳の頃ね。

 

WORDS: Ethan Fixell
POSED PHOTOS: Lucy Pearl Photography
LIVE PHOTO: Laura Burnes
Posted on August 28th 2018, 3:00pm
https://www.kerrang.com/features/the-underground-sounds-of-america-pohgoh/

 


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