80年代のリイシューも落ち着きを見せ始めましたが、RIPCORDのBaz自身からの提案によるリイシューがこの度決定しました!86年の5月 にレコーディングされた記念すべき1stリリースとなったFLEXI “DAMAGE IS DONE E.P.”がバンド結成25周年と言うことでジャケットのデザインは勿論オリジナルに忠実にして500枚限定(UK盤)で7インチ化で再発となります。自主レーベルのRAGING RECORDSからリリースされ当時2,200枚をアメリカやヨーロッパ、そしてここ日本でも流通した名盤です。この音源もそうですがやはり初期の Buzbyがヴォーカル時代の音源は勢いがあります!絞り出すようなスクリームと言葉数の多いまくしたてるコーラスのかかったヴォーカル・スタイ ルは当時のUKでも抜群のカッコ良さでした。ギターの音の厚みと刻みは少なからずメタルの影響を感じますし、なんといってもドタバタな異常にスネアの音がデカいドラムが最高です。スケートボードをこよなく愛す中、アニマルライツでありアナーキーズムを自らの考えの元で行動するなど若いのに 凄いなとドキュメンタリーを見て感動したものです。”FURDER”や”EMPTY FACES”,”SINGLE TICKET TO HELL”は良く知られた名曲ですが、めちゃ速でめちゃ短い曲”LIES.LIES.LIES.”はこの歌詞ホント歌ってるの?と歌詞カードを見直して、 あーこういうのも有なのねと勉強させられた最高の曲でもあります(笑)
そして今回の再発で日本のみ300枚限定のJAPANESE EDITION歌詞対訳付きでリリース!当初オリジナル・デザインの復刻T-HIRTS付きでの販売を予定しておりましたが製作が遅れている為7インチのみの販売となります。申し訳ございませんがご了承下さい。尚、復刻T-SHIRTSは今後単体での販売予定でいますのでお楽しみに!
ではここでRIPCORDの歴史を音源と共に紹介!
-In Search Of A Future- CASSETTE
オリジナルメンバーでの85年の6月に録音されたデモ音源で、UKのSHOTEFUSE RECORDSが500枚限定でアナログ化!82年の後半にBaz(このバンドではドラム!)とCLASH直系なルックスが渋いギターのMalcはACT OF DEFIANCEで活動、スキンズルックスのヴォーカルJimとJohnはROUGH JUSTICEと言うバンドで活動していた。この2バンドが合わさり84年の9月にRIPCORDは結成される。でこのデモは9曲レコーディングされ、しかもここに収録されている3曲(FALSE PROPHESIES,LUCKY ONES,BLIND EYE)は1stLPの”DEFIANCE OF POWER”に収録されることになる!なぜ”DAMAGE IS DONE”の方が先にリリースされたのにこの曲が入らなかったのかはBazも覚えてないらしい(笑)。もうこの時点でRIPCORDの基盤は出来ており全く違ったスタイルだったらとちょっと期待してた俺でした!でまずギターが抜けて、ヴォーカルが抜けて同年の9月またデモを録る。この音源では全てBazがギターを弾いている。ちなみにこの2本も含めてデモは5本出している。その後BuzbyとSteveが加入して本格的にRIPCORDがスタートする。
-DAMAGE IS DONE- FLEXI
今回VINYL化再発となる記念すべきデビュー作。
-V.A. / DIGGING IN WATER- LP
MANIC EARSとCORの共同リリースとなったレーベルサンプラー的オムニバス。RIPCORDは1st FLEXIに収録されている”SINGLE TICKET TO HELL”を収録。
-Fast ‘n’ Furious- CASSETTE
FLEXIと同じ年の11月にDave Whiteと一緒に録音された8曲入りのデモ。次作の1stアルバム”DEFIANCE OF POWER”に全て入る曲のデモ・バージョンで完全一発録り。しかも連続で録ってます!だって咳払いやいらない音が曲の終わりに入ってるんで(笑)まさにRAWな音質でBuzbyが曲によって声質変えているのも一聴の価値ありですぜ!
-DEFIANCE OF POWER- LP
87年にMANIC YEARSからリリースされた1stアルバム。このジャケはCRUSIAL SECTIONの男道から出た1stEPのモチーフにもなりましたね!”DAMAGE IS DONE”の粗さは薄まり、まとまった音になっている。”FURDER”はアルバム・バージョンの方が断然カッコいい!このアルバムでBuzbyのヴォーカルは終わりとなってしまう。
-HARVEST HARDCORE- 7″
88年に自身のレーベルRAIGINGとUSのSOUL FORCEからリリースされたEP。RAGING盤は水色ジャケットでSOUL FORCE盤は緑(1stプレス)と黒(2ndプレス)ジャケットが存在します。またUK盤には別ジャケット付きで4枚のテストプレス盤が存在します。コレクター泣かせなのがUS盤にはSSDの名曲”Boiling Point”のカバーが収録されている所です!この音源からベースのSteveがヴォーカルに転身しNAPALM DEATHの”SCUM”でベースを弾いていたJimがベースで加入。曲もメタルなリフは減りシンプルなボストン・ハードコア直系に!USルックスな3人とは打って変わるJimのクラスト・ファッションが最高!
-POETIC JUSTICE- LP
結局1stアルバム以外は自身のレーベルから全てリリースとなったRIPCORDの88年のラスト作。Steveのヴォーカルも板に付き、リリースされた音源の中でも一番曲が速い!HERESYにBazが加入したのもありHERESYっぽいリフがちらほら見られるのが最高!こんなカッコいいのリリースしたのに直ぐに解散しちゃったのはもったいないですよ。久々に聴いてFILTHY HATEはこのアルバムの影響も大だなと思いました(笑)
-YOUR CHOICE LIVE SERIES- LP
ご存じドイツの名作LIVEシリーズ。88年9月9日西ドイツのOBERHAUSENでのLIVEを収録。ライナーにはSteveが風邪をひいてヴォーカルが絶不調だったから許してくれと(笑)確かにいつもと違い低くクラスティーっぽい!しかしBazのギターの音色が目立つ!ホントいい音出してます!ジャケットのメンバーの後ろに飾られているTHRASH METALのレコード(E.N.T / CHAOS U.K SPLIT,ACCUSED 1st,BATHORY 3rd,IMPULSE MANSLAUGTER 1st,DEATH 1st,SODOM 1stMINI,AT WAR 1st,HELLHAMER 1st,CELTIC FROST 2nd,KREATOR 1st)はどれも最高の音源ばかりなんで全部集めました(笑)
-V.A. / NORTH ATLANTIC NOISE ATTACK- 2LP
89年にMANIC EARSからリリースされたオムニバス。RIPCORDは全て既発曲でSSDのヴァー’BOLLING POINT’,’SUBLIMINAL DECAY’,’POETIC JUSTICE’の3曲を収録。
-LIVE AT PARKHOF ALKMAAR HOLLAND 18/09/1988- CD/10″
88年の9月にオランダ、ベルギー、ドイツをまわったラストツアーのオランダでのLIVE音源がBOSS TUNEAGEから2006年にリリース。ちなみにYOUR CHOICEの音源もこのツアー時のものです。ラスト作となる”POETIC JUSTICE”をちょうどこの月の一週目に録音したので、この音源を中心としたセットリストでのLIVEでタイトかつファストな演奏で最高。で、個人的に特質するポイントは2つ。最後のSIEGEのカヴァーを同行したNAPALM DEATHのLee Dorrianが一緒に歌ってるって事!しかも予定してなかった演出でテンション上がったLeeの飛び込みなのだ!あとYOUR CHOICEのライナーでSteveのヴォーカルが風邪で酷かった書いてあったが、Bazはこの音源は他のより良かったと言っておりヴォーカルが酷かったのを風邪のせいにしてると証言(笑)
とまぁこんな感じでRIPCORDを語ってみましたがいかがでしょうか?どちらかと言うとHERESYの人気の方が日本では高い気がしますが、同レベルのカッコ良さをもつGREATなバンドなんです! (B)
好きな音楽やバンドですぐに通じ合えるってPUNK/HARDCOREの特権だと思う。
人と人を結びつけるのって案外難しいようで難しくない。
タイミング次第。
逆にほんの些細なすれ違い、考えの違いで離れてしまうのも確か。
そこをどう生き抜くかは自分次第。
バンドはセンス。
基準となるサウンドを自ら消化し昇華。何より楽しむことと、ユーモアのセンス。
好きなバンドは数知れずといるが、どこをとってもこのバンドに敵う存在感はない。
信念を貫けば人の心を動かす。