TAKAHASHI GUMI interview

何故か日本よりもスウェーデンで異様に注目を浴び、生ける伝説スウェーディッシュハードコアバンドのASTA KASKのメンバーも彼等のTシャツをライブで着ていたり、これまでに北欧や米国の数々のレーベルコンピレーションに参加するなど、国内より国外で期待大のメロディックハードコアバンド(笑)!前世はスウェーデン人なんじゃないかと思える楽曲!!全曲スウェーデン語による語感がそのメロディーをトラッドか演歌かと思わせるほどキャッチーにし一聴しただけで耳に残り、拳を自然に振り上げてしまうハズ!メンバー自身が、これまでのイメージを変える作品に仕上がったと語るのもうなずける成長振り。早速、ボーカルギターのSHIVAと、山形から世界のアベタカここにありのドラムのABTKにインタビューを決行してみました。ベースのTACKは残念ながら都合により欠席です。

INTERVIEWED by:BLACKIE (MAKE THE CONNECTION RECORDS/AGAINST THE GRAIN)

▲インタビューは初めてだと思うので、これまでにやってたバンドも含めてメンバーの紹介をお願いします。

SHIVA(以下、S):「挙動不審というバンドでドラムをやっていて、その後YOUNG SOUNDSで活動していました。そして5年前にTAKAHASHIGUMIを結成して今は、ギターボーカルをやってます。」

ABTK(以下、A):「山形にいた時にPINHEADSというスピードパンクバンドをやっていて、東京に出て来てからライブでSHIVAに知り合い高橋組に誘われた感じです。去年の秋からはWHO$HITというバンドでもドラムをやってます。」

▲今日ちょっと不在なんだけどベースのTACKはどのように知り合ったの?

S:「まだ解散してないと思うけどBIGGER THAN YOUってバンドでドラムをやってまして、声をかけて参加してもらいました。」

▲みんな元はドラムじゃんか?!結成のときはメンボで募集かなにかしたの?

S:「結成は友達と始めたんだけど、メンバーチェンジを経て今のメンバーになりました。最初からいるのは自分だけですね。」

▲メンバーそれぞれ年齢は?

S:「自分は28で、ABTKが22、で、ベースのTACKが29です。」

▲バンド名は『TAKAHSHIGUMI』って変わってる名前だけどなんでこういった名前にしたの?本当はローマ字と漢字どっちなの?

S:「面白いと思ってつけましたが見事にすべりました。。すぐに覚えられる名前で、みんながつけていないバンド名にしたかったんです。」

▲最初バンド名を聞いたときに、こいつらふざけんてんのかなと思いましたよ(笑)。スウェーデンで人気あるって聞いていたから、スウェーデン人のバンドで日本をリスペクトしていて、間違った解釈で名乗っているバンド名かと思いましたよ。

A:「僕もふざけたバンド名だと最初思いました。僕は漢字表記は嫌です(きっぱり)。」

S:「漢字表記は控えるようにします。でも次の企画のフライヤーは漢字にしちゃいました。。」

▲待望のフルアルバムをリリースしたけど今の心境は?メンバー自身でお気に入りの曲は何ですか?

A:「いままで出した音源とは全く別のイメージを打ち出せたかなって感じがあります。僕は6曲目のHIMMELが好きです。」

S:「自分は5曲目のTACKです。ベースが作った曲で新鮮なので。」

▲基本早い曲だよね?

S:「大体早い曲が多いですね。」

▲メロディックパンクというよりハードコア寄りのスタンスなの?

S:「いや、そういったことではないんですけど。」

A:「僕はハードコアです。」

▲今回はWATERSLIDE RECORDSからのリリースだけどレーベルからオファーがあって?

S:「元々ずっとWATERSLIDEからリリースしたいと、アプローチし続けていたんですけど、お前らは10年後のリリースだ、このへたくそが!ってずっと言われてました(笑)。そうしたら電話がきて、そろそろアルバム出さないって言われて。」

▲すげー勝手じゃない(笑)?

S:「そうなんですよねー(笑)。」

▲曲はアルバムに備えて作ったの?曲は全部SHIVAが作ってるの?

S:「ある程度はあったんですけど足りなくて何曲か作りました。1曲だけベースのTACKが作って後は自分が作りました。曲作りは、大体殆どおれが作って、スタジオに持っていって、あとはアレンジをみんなでって感じですね。」

▲歌詞と曲自体どっちを先に作ってるの?全歌詞スウェーデン語でしょ?クラストのバンドではスウェーデン語で歌ってた人はいると思うんだけど、これまでにメロディックパンクバンドをやってる人でスウェーデン語て歌うバンドなんていなかったんじゃないの?何故にスウェーデン語でやろうと思ったの?

S:「まず、曲が先ですね。歌詞はレコーディングぎりぎりまで作ってないです。歌詞は最初に日本語から英語にして、その後スウェーデン語に直してます。スウェーデン語は話せないので辞書見ながらですね。やっぱりスウェーデンのバンドが好きで、特に初期のRADIOAKTIVA RÄKERが大好きでこのバンドを始めたのでスウェーデン語にしています。80年代よりも90年代のスウェーデンのメロディックバンドが好きです。」

A:「僕はハードコアバンドの方が好きです。」

▲TAKAHASHIGUMIの歌詞はどんなことを歌ってるの?今回、何で原文の歌詞は載せていないのかな?サビがみんな合唱したくなるような感じだから、個人的に原文の歌詞がないのはもったいないなと思いました。

S:「歌詞は身の回りのことですね。スウェーデン語の文法に自信がないので載せなかったですが、やっぱり載せた方が良かったですよね。」

A:「ライブまでには歌詞カード作って僕が配布します!」

▲それはぜひ実行して欲しいなと、楽しみにしてます(笑)。かつては、日本語でと言っても「与作は木を切るヘイヘイホー」のような日本語とスウェーデン語を歌詞で混ぜていましたが、日本語詩とのミックスはもうやらないんですか?

S:「前は殆どの曲のサビは日本語だったんですけど、今作はレーベルにだせー歌詞使うなとダメだしをされたので(笑)。今作では『超越神力』だけサビが日本語ですが、意味は危険すぎなので説明出来ないです(笑)。」

A:「『与作』みたいな曲は僕が絶対にもうやらせません!!(笑)」

-日本語詩の歌詞の意味を聞いて一同爆笑ですが、危険なので活字に出来ません。。

▲出だしがいきなりRADIOAKTIVA RÄKERのカバー曲だね。今回はあえて1曲目にカバーを持って来たのは何故?

S:「ドイツのRASTA KNASTがスウェーデンのASTA KASKにすごい影響を受けていて、アルバムの1曲目にASTA KASKのカバーをやっていたので、それを真似て自分達が影響を受けたRADIOAKTIVA RÄKERのカバーを1曲目にしました。」

▲最初に聴いた印象がASTA KASKを思いだしてすごい新鮮だった。ライブとかもメロディックパンクのバンドだけでなく、ハードコアパンクバンドとやってるよね。ASTA KASKはハードコアバンドの人にも人気あるからわかるなと思ってるんだけど。

S:「ライブ自体、最近やっと誘ってもらえるようになりました。今まではライブに全然誘ってもらえませんでした。自分達で呼んでくださいと言ってやっと出させてもらえてました。」

▲まあ、バンド名がね。呼びたくないよね(笑)。

-一同爆笑-

A:「去年にVOCO PROTESTAの企画に呼んでもらえたことが、最近ハードコアのバンドの企画に呼んでもらえるようになったと思うので、あれは大きかったと思います。」

▲TAKAHASHIGUMI自身『TRALL PUNK』と名乗っていますが、どういった意味なの?

S:「直訳するとTRALLはSWEDEN語でメロディーみたいな意味なんですけど、TRALL PUNKってなるとスウェーデンのトラディショナルなメロディーのパンクって意味で、RADIOAKTIVA RÄKERやVARNAGELみたいバンドがTRALL PUNKって言われてます。」

▲ASTA KASKは違うの?

S:「それは、よくTRALL PUNK好きな人で話題になるんですけど、個人的には90年代に入ってからTRALL PUNKって言葉も出て来たので、ASTA KASKはTRALL PUNKの基礎を作った人達って感じで異なるのではないかと思いますね。」

▲これまでに海外のレーベルのコンピに参加したりとかしてますが、オファーは向こうから来たのかな?

S:「スウェーデンのレーベルは向こうからコンタクトがあって決定しました。アメリカのレーベルのやつは、そのレーベルがリリースしていたコンピの第一弾が好きだったので、自分達から第2弾に入れてくれないかと連絡したら音源を聴く前にオッケーが出ました(笑)。」

▲音聞く前に(笑)??海外からライブの誘いとかも来てるんじゃないの?MYSPACEの普及に伴って北欧の国から日本のハードコアバンドも誘われたりしてるようだけど。

S:「スウェーデンからはフェスに出ないかという誘いはありましたけど、距離の問題があるので簡単にはいかないですね。行きたいんですけどね。」

▲SHIVAは、数年前に仕事まで辞めてASTA KASKの復活ライブを見にスウェーデンまで行ったの?

S:8年働いていた会社を辞めてライブ見に行きました。ASTA KASK最高でした!でも、その後すぐ日本に来てくれちゃいましたけど(笑)。チケットは向こうのチケットぴあみたいなところで手に入れようと思って、連絡したら日本人には売れないと言われたので、向こうに住んでいる全く知らない日本人の人に頼み込んでお願いして、「本当はこういうの断るんですけど」って言われましたが、すごい良い人で買ってくれました(笑)。日本人が珍しいようでライブ会場ではすごい話しかけられました。泥酔者もいっぱいいました。すごい面白かったです。」

▲SHIVAは流通の悪いスウェーデンのバンドの音源をかなり集めているって聞いたけど、どうやって手に入れているの?普段はスウェーデンのバンドを中心に聴いてるの?

S:「デモ音源とかはバンドに直接連絡をして、他の音源はDISTROしてる人に頑張って英語でメールを書いて手に入れています。普段はスウェーデンのバンドだけというよりは、USやUKのバンドも普通に買って聴いてます。」

A:「僕は日本の現行のバンドをジャンルを問わず、好きなバンドの新しい音源が出れば買って聴いてライブを見に行ったりしてシーンって言う言い方が正しいのかわかりませんが、その場に自分もいたいと思ってライブに足を運ぶようにしています。」

▲HIP CAT’S RECORDSというレーベルもやってるんだよね。自分のレーベルからの今後リリース予定は?

S:「自分一人ではないけど、何人かでやってます。次のリリースはまだ決まってないです。」

▲TAKAHASHIGUMIとしての今後のリリース予定は決まってるの?

S:「JET OVER NIGHTという企画があるんですけど、その企画者が今度リリースするコンピに参加します。SEE HER TONITE、FASTKISS、JAYVEE、CiSTEMS、BUMPiES、COOLER KING McQUEEN等も収録されるそうです。後は、アメリカのレーベルからKRUPTED PEASANT FARMERZという現在ANGRY FOR LIFEをやってるバンドのトリビュートアルバムに参加します。今後、出来れば海外のバンドとSPLITを出してみたいですね。」

▲今持ち曲は何曲くらいあるの?

S:「全部で20曲くらいで、ASTA KASKのカバーだったら5、6曲は出来ますね。」

▲メンバー2人栃木県在住なのに現在、TAKAHASHIGUMIの活動は都内中心なの?

S:「栃木はあまりバンドがいないので、基本的に東京になりますね。企画も都内でやってます。」

A:「クラスト系のバンドやハードコアバンドともっと一緒に共演したいです。」

▲日本だと一緒にライブをやってみたいバンドってのはいますか?

S:「CRUCIAL SECTIONです!」

A:「あっやりたいです!!」

▲今後、バンド名の改名とかは考えてるの(笑)?

S:「良くバンド名そろそろ変えないの?と色んな人に聞かれます。レーベルにダメだしされれば変更しちゃうかもしれません(笑)。」

▲最後に言っておきたいこと等ありますか?

S:「アルバムよろしくお願いします。」

▲その発言はつまんないねーよ。

A:「ライブたくさんやって、ライブで聴いてもらいたいですね。音源も出来ればライブで買ってもらいたいです。」

▲そうそう、そういうの。

S:「何も考えてなかったっぺ。今、音源は売れているバンドでも実はライブに行ったらお客さんはガラガラって状況も多いので、実際にライブに足を運ぶ機会を増やしてもらいたいなと思います。あと、地元の栃木の大平駅前で野外ライブもやってるので、見に来てくれる人が増えるよう定着させていきたいです。」

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